英語のリスニング力を上げたい、ネイティブの話すスピードについていけるようになりたい。
ディクテーションは「やり方」と「教材選び」で成果が9割決まります。
- 英語が「速すぎて」ついていけない
- 単語の区切りが分からず、音が“かたまり”に聞こえる
- 聞き返す回数が多くて会話が苦しい
この状態を抜け出す最短ルートが、正しいディクテーションです。
そう願って英語学習を続けている方の多くが、一度は耳にするのがディクテーションというトレーニング法です。
しかし、いざ挑戦してみると「一言も書き取れない」「速すぎてどこで単語が切れているのか分からない」「何度も聞き直して時間がかかりすぎる」といった壁にぶつかり、挫折してしまうケースが後を絶ちません。
実は、ディクテーションは非常に負荷の高いトレーニングであり、正しいやり方と自分に合った教材を選ばなければ、ただの苦行になってしまうリスクがあります。
逆に、正しいステップを踏めば、自分の耳がなぜ英語を拾えないのかという原因が明確になり、短期間で劇的なリスニング力の向上を実感できる最強のメソッドでもあります。
本記事では、プロの視点から、初心者が陥りがちな罠を避け、着実に成果を出すためのディクテーション練習のやり方を徹底解説します。
さらに、2026年現在の最新トレンドを踏まえた、学習効率を最大化してくれるおすすめの教材・アプリも厳選してご紹介します。
この記事でわかること
- 失敗しない教材・ツールの選び方(4ポイント)
- 挫折しないための設計(負荷を下げるコツ)
- 2026年版:おすすめアプリ・教材10選と比較表
- よくある疑問(FAQ)への最短回答
この記事を読み終える頃には、あなたは迷いなくディクテーションを実践し、英語力を劇的にアップデートさせる一歩を踏み出せているはずです。
失敗しないディクテーション練習ツール・教材の選び方

ディクテーションの成果を左右する最大の要因は、実はトレーニングそのものよりも素材選びにあります。
自分のレベルや目的に合わない教材を選んでしまうと、脳への負荷が過剰になり、数日でモチベーションが尽きてしまうからです。
ここでは、選ぶ際に必ずチェックすべき4つのポイントを解説します。
チェックポイント(結論)
- 1文単位で短い(5〜10秒)
- スクリプト&日本語訳が100%
- 自分のレベルより少し簡単(読んで8〜9割理解)
- 操作性が良い(数秒戻し・ABリピート)
1. 文章の長さが「1文単位」で短いものを選ぶ
ディクテーション初心者が最もやってはいけないのが、ニュース番組や映画のワンシーンを丸ごと書き取ろうとすることです。
1分間の音声であっても、書き出すと数百単語に及び、終わる頃にはヘトヘトになってしまいます。
理想的なのは、1文が5秒から10秒程度で完結する素材です。短く区切られている素材であれば、集中力を切らさずに音の細部まで意識を向けることができます。
慣れてくるまでは、細切れの音声を提供してくれるアプリや教材を活用するのが正解です。長すぎる文章は「聞き取る力」ではなく「記憶する力」の勝負になるので注意しましょう。
2. スクリプト(英文)と日本語訳が100%ついていること
ディクテーションの最も重要な工程は、書き取った後に答え合わせをすることです。
スクリプトがない素材で練習すると、自分がどこを間違えたのか、なぜ聞こえなかったのかを確認できず、学習効果が半減してしまいます。
また、日本語訳があることで、音と意味を正しくリンクさせることができます。聞こえた音を文字にするだけでなく、意味も理解することがリスニング向上には不可欠です。
3. 自分のレベルより「少し簡単」な単語・文法レベルを選ぶ
ディクテーションは、聞き取った音を一時的に脳に留める(ワーキングメモリを使う)必要があるため、単語の意味を考える余裕はほとんどありません。
知らない単語ばかりの素材を使うと、単なるスペル練習になってしまいます。目安としては、読んでみて8割から9割は理解できる内容の音声を選ぶのがベストです。
「読めば分かるのに、聞くと書き取れない」というギャップを埋めることこそが、ディクテーション練習の本来の目的です。
4. 再生・停止・巻き戻しなどの操作性が高いもの
ディクテーションは同じ箇所を何度も繰り返し聞く作業が発生します。操作性の悪いツールを使うと、小さなストレスが積み重なって挫折の原因になります。
最近の英語学習アプリには、数秒戻しボタンやAB間リピート機能が標準装備されているものが多いです。デジタルツールを選ぶ際は、自分のリズムで快適に操作できるかが継続の鍵となります。
ディクテーション練習におすすめのサービス・アプリ10選

現在、英語学習市場には数多くのサービスがありますが、ここでは特に「正しく効率的に学べる」ものを10個厳選しました。
1. スタディサプリEnglish(新日常英会話・ビジネス)
- 向いている人:忙しい社会人/スキマ時間で習慣化したい人
- 強み:スマホ1台で「聞く→書く→答え合わせ」が完結
- ポイント:1文が短く区切られ、正解するまで進めない設計
リクルートが提供する、日本人に最適化された学習アプリです。ドラマ形式のストーリーを楽しみながら、アプリ内のキーボードでタイピングしてディクテーションができます。
メリット
- ゲーム感覚で進められて継続しやすい
- 弱点がデータで蓄積され復習しやすい
- 音声変化の解説があり「なぜ聞こえないか」が分かる
デメリット
- 月額課金(サブスク)が必要
- スマホ入力中心のため長文には向きにくい
2. TED Me
- 向いている人:中級以上/知的コンテンツで学びたい人
- 強み:英日字幕の同時表示、フレーズ単位リピートが快適
- ポイント:ディクテーションモード搭載でタイピング練習にも◎
世界中の著名人のプレゼンを視聴できるTEDを題材にした学習アプリです。内容が面白いので、語学学習以上の価値を感じられます。
メリット
- 知的で面白く、続けやすい
- 多様なアクセントに触れられる
デメリット
- 初心者には速く感じることがある
- 専門用語が多いテーマだと背景知識が必要
3. EnglishCentral(イングリッシュ・セントラル)
- 向いている人:初心者〜上級/動画学習が好きな人
- 強み:動画×単語×ディクテーションの総合プラットフォーム
- ポイント:AIが発音も採点 → リスニングとスピーキングを同時強化
動画視聴、単語学習、そしてディクテーションまでをカバーする総合学習プラットフォームです。数万本の動画の中から興味のあるものを選び、字幕を埋める形で練習できます。
- メリット:動画ジャンルが豊富/AI推奨でレベル調整しやすい
- デメリット:全機能は有料/通信環境で読み込みが左右される
4. VoiceTube(ボイスチューブ)
YouTubeの動画を英語学習教材に変えてくれる、世界的に人気のアプリです。映画の予告編やアニメ、ニュースなど最新のコンテンツで練習できます。
- メリット:生の英語に触れられる/コミュニティのコメントが参考になる
- デメリット:無料版は広告あり/動画によりスクリプト精度に差
5. RedKiwi(レッドキウイ)
YouTubeの短尺動画を活用した、ディクテーション特化型のアプリです。正解しないと次へ進めない設計で「聞く精度」が上がりやすいのが特徴です。
- メリット:短尺で回しやすい/並び替え式もあり挫折しにくい
- デメリット:無料利用に制限あり/米語寄りの素材が多い場合がある
6. BBC Learning English
英国放送協会(BBC)が提供する、世界中の学習者向けの無料サイト・アプリです。特に「6 Minute English」はディクテーション素材として非常に優秀です。
- メリット:無料なのに高品質/語彙解説が充実/英国アクセントに強くなる
- デメリット:操作やUIが英語中心で初心者には不親切に感じることも
7. VOA Learning English
アメリカの国営放送による、英語学習者向けのニュースサイトです。ゆっくり・はっきり話してくれるため、ニュースで始めたい初心者の登竜門として人気です。
- メリット:文章構造がシンプル/スクリプト完備で答え合わせしやすい
- デメリット:ゆっくりすぎて実戦スピードに慣れるには追加練習が必要
8. Dictation.io
ブラウザ上で動作する、音声認識を活用したシンプルなディクテーション補助ツールです。教材というより、書き起こし比較などの補助に向きます。
- メリット:完全無料/登録不要/PCで即開始できる
- デメリット:素材は自分で用意する必要あり/学習管理機能はない
9. NHK英語講座(アプリ・ラジオ)
日本人の英語学習に最も寄り添ってきた、信頼のNHKコンテンツです。日本語解説で音のルールを理解したい人に最適です。
- メリット:解説が丁寧/コスパが高い(テキスト中心)
- デメリット:能動的に「書く」習慣づけが必要(サボりやすい)
10. ELSA Speak(リスニングセクション)
発音矯正アプリとして有名ですが、実はリスニング・ディクテーション機能も強力です。AIが「聞き取れない音」を特定して集中特訓してくれます。
- メリット:苦手音をピンポイントで潰せる/科学的フィードバックが得られる
- デメリット:長文のディクテーションには不向き/料金体系が分かりにくい場合がある
ディクテーション練習ツール比較表

2026年現在の主要なツールの特徴をまとめました。
| サービス名 | 料金プラン | 主な形式 | 添削・判定 | おすすめレベル |
| スタディサプリ | 月額 約2,178円 | アプリ完結型 | 自動判定(即時) | 初心者〜中級 |
| TED Me | 基本無料 | 動画・タイピング | ユーザー判断 | 中級〜上級 |
| EnglishCentral | 月額 約2,000円〜 | 動画・穴埋め | AI採点 | 初心者〜上級 |
| VoiceTube | 無料(一部有料) | 動画・選択式 | 穴埋め判定 | 全レベル |
| RedKiwi | 月額 約1,000円 | 動画・並び替え | 段階式判定 | 初心者〜中級 |
| BBC Learning | 無料 | 記事・Podcast | 自己採点 | 中級〜上級 |
| VOA Learning | 無料 | ニュース・記事 | 自己採点 | 初心者〜中級 |
| Dictation.io | 無料 | Webツール | AI書き起こし | 全レベル |
| NHK英語 | テキスト代のみ | ラジオ・アプリ | 自己採点 | 全レベル |
| ELSA Speak | 月額 約900円〜 | 音声認識・AI | 超精密AI判定 | 全レベル |
よくある質問(FAQ)

ディクテーションを始める際、あるいは続けている中で多くの人が抱く疑問に回答します。
Q1:毎日どれくらいの時間練習すればいいですか?
ディクテーションは非常に脳を消耗するトレーニングです。長時間の練習は集中力を低下させ、効率が悪くなります。
1日15分から30分程度で十分です。短くても毎日「音の細部まで意識を向ける」習慣を継続する方が、圧倒的に効果が出ます。忙しい日はたった1文だけでも構いません。
Q2:タイピングと手書き、どちらが良いですか?
学習の効率という点では、アプリやPCを使ったタイピングがおすすめです。手書きは時間がかかり、「書く作業」に意識が向いてしまいがちです。
ただし、試験対策などで「スペルを正確に覚える必要がある」場合は手書きも有効。基本はタイピングでテンポよく進め、苦手な単語だけを紙に書く使い分けが主流です。
Q3:知らない単語が多くて全然書けない場合は?
その素材は、今のあなたにとってレベルが高すぎます。ディクテーションは「音の分析」に集中すべき練習なので、単語の意味で詰まると本末転倒です。
もう少し簡単だと思える素材(中学レベルなど)に落として再挑戦してください。プライドを捨てて、確実に聞き取れるレベルから上げるのが結果的に最短です。
Q4:ディクテーションだけやっていれば英語は話せるようになりますか?
残念ながら、ディクテーションだけで話せるようにはなりません。ディクテーションは、あくまでリスニングの「音声知覚(音を認識する力)」を鍛えるためのものです。
スピーキング力を上げるには別途アウトプット訓練が必要です。ただし、聞き取れる音が増えると会話のストレスが激減し、スピーキング練習の質も上がります。
Q5:効果が出るまでにどれくらいの期間が必要ですか?
個人差はありますが、毎日30分続けて1ヶ月〜3ヶ月で「耳が変わった」という感覚を味わえる人が多いです。
最初は霧の中にいたような音が、ある日突然、輪郭を持った「言葉」として聞こえ始める瞬間がやってきます。まずは3ヶ月を目標に続けてみてください。
Q6:音声変化がどうしても覚えられません。
音声変化は、理屈で覚えるよりも「体(口)」で覚えるのが早いです。自分でその音を出せるようになると、脳が自動的に聞き取れるようになります。
理屈は補助輪と考え、最後はリズムに乗ってお手本の真似をすることを意識しましょう。
Q7:イヤホンは使ったほうがいいですか?
はい、イヤホンの使用を強くおすすめします。特に密閉型やノイズキャンセリング機能付きだと、語尾のsやtなど細かな音を捉えやすくなります。
練習の精度を上げるために、環境を整えることも上達への近道です。
まとめ

ディクテーションは、あなたのリスニングの弱点を鮮明に映し出すレントゲンのようなトレーニングです。
聞こえなかった音を一つずつ特定し、音声変化のルールを学び、自分の口で再現する。この地道なプロセスの先にこそ、英語の音がクリアに耳に飛び込んでくる快感が待っています。
2026年現在、テクノロジーの進化によって、ディクテーションのハードルはかつてないほど低くなっています。便利なアプリを賢く活用すれば、独学でも着実にレベルアップできます。
今日やること(最短の一歩)
- 10個の中から「面白そう」と感じたアプリを1つだけ選ぶ
- まずは1文(5〜10秒)をディクテーションする
- スクリプトで答え合わせ → 音声変化を1つだけメモする
まずは今日、ご紹介した10個のツールの中から、直感で面白そうだなと感じたものを1つだけインストールし、最初の1文を書き取ってみることから始めてみませんか?
